麹発酵 黒豆搾り

発酵黒豆をギュッと搾ったピュアな黒豆ドリンク
日本健康医学会賞受賞

コラム まめばなし

ご存知ですか? 身近に潜む食中毒のリスク

2018/06/27 トピックス   

「一晩寝かせたカレー」の落とし穴


梅雨時期には特に気をつけたい食中毒。でも「しっかり火を通した料理なら安心」と思っていませんか?

消費者庁は今月、カレーや煮物の作り置きが原因の食中毒発生について注意を喚起しました。「加熱しているから大丈夫じゃないの?」と思われるかもしれませんが、意外なことに長時間火を通す料理でも食中毒のリスクはあるんです。

煮込み料理で気をつけたいのは、ヒトや動物の腸管、土の中や川など自然界に広く分布するウエルシュ菌。100度の熱を加えても「芽胞」というとても耐久性の高い細胞構造を形成するため、完全に死滅させることが難しい菌です。

成育に酸素を必要としない嫌気性菌で、深さのある鍋で大量に作った煮物を室温でゆっくり冷ますと酸素の少ない鍋底で増殖。食べると6〜18時間後に下痢や腹痛などの症状を引き起こします。

症状としては比較的軽いですが、次のような対策で未然に防ぐことができます。

1. その日に食べきれる量だけを作り、作ったらなるべく早く食べる
2. たくさん作った時は小分けして急速に冷やし、冷蔵・冷凍保存する
3. 再加熱する場合は、底の方からよくかき混ぜながら全体を十分に加熱する

ウエルシュ菌は大気レベルの濃度の酸素に触れると死滅する偏性嫌気性菌なので、これらの方法が有効です。

鶏肉やジビエの生食は絶対NG!


もう一つ、季節に関係なく最近問題になっているのが、鶏肉やシカ・イノシシといったジビエ(狩猟で取った野生鳥獣の肉)の生食です。

鶏肉に多く見られるのは、刺し身やたたきなどが原因で起きるカンピロバクターの食中毒。カンピロバクターは一般的に流通しているほとんどの鶏生肉に存在しているといわれ、肉の表面に火を通すたたきや湯引きでも完全に死滅させることは困難です。

この菌は肉の鮮度とは関係ないので、お店などの「新鮮だからお刺し身で食べられます」といううたい文句は間違い。しっかり中まで焼いたものを食べるようにしましょう。

シカ肉やイノシシ肉の刺し身も、E型肝炎ウイルスや腸管出血性大腸菌、寄生虫による食中毒の危険があります。特に妊婦はE型肝炎ウイルスに感染すると劇症化し死亡する率が高いので注意が必要です。これらも肉の鮮度は無関係。野生動物の肉を生で食べるのはやめましょう。

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