麹発酵 黒豆搾り

発酵黒豆をギュッと搾ったピュアな黒豆ドリンク
日本健康医学会賞受賞

コラム まめばなし

食べ過ぎると毒!? 桜餅の「香り」の秘密

2018/02/16 トピックス   

あなたは長命寺派? それとも道明寺派?


お花見にはまだ早いですが、デパートや和菓子屋さんではもう桜餅を見かけるようになりました。今回は桜餅と、あの「香り」についてのお話です。

「桜餅」と聞いてどんな形のお菓子が頭に浮かびますか? 一口に桜餅といっても、地域によって大きく「関東風」と「関西風」の2種類に分けられます。

  • 関東風……小麦粉を水でのばしてクレープ状に焼いた皮で、あんを挟んだもの。桜の葉の塩漬けで包む。江戸中期の享保2(1717)年、東京・向島「長命寺」の門番が門前で売り出したのが始まりで、関西風と区別し「長命寺」とも呼ぶ。
  • 関西風……大阪「道明寺」発祥の道明寺粉(蒸したもち米を乾燥させ粗くひいたもの)で作った丸餅の中にあんを詰め、桜の葉の塩漬けで包んだもの。関東風の「長命寺」に対して「道明寺」と呼ぶ。

全国的な分布を見ると北海道では道明寺、東北では長命寺と道明寺とに分かれるなど単純に東西で二分はできません。関西以西の、島根・鳥取を除く中国や四国、九州地方ではおおむね道明寺のようです。

桜餅の葉、食べる? 食べない? 食べていいの?


ところで皆さんは、桜餅の葉を食べますか? そもそもあれは食べるものなんでしょうか。

結論からいうと正しい食べ方や作法などは特に決まっていないのだとか。お店によって使われる葉の硬さや枚数もさまざまなので、柔らかいものであれば一緒に食べて塩気を楽しむのもいいし、食感や量が気になるという人は外した方がいいでしょうね。

桜餅の葉は香りを付けたりお餅の乾燥を防ぐ目的があり、長命寺、道明寺ともに柔らかくて毛の少ないオオシマザクラの葉が使われます。あの香りの正体は「クマリン」という芳香成分。実は生の葉はクマリンが糖と結びついた状態(配糖体)で細胞の中に包まれているため、香りはありません。塩漬けされ葉の細胞が死ぬと配糖体が分離しクマリンが生成され、独特の香りが生まれるのです。

かわいらしい名前のクマリンですが、抗菌・抗酸化作用や抗血液凝固(血栓予防)作用があるといわれる一方で、肝毒性や腎毒性も持ち大量摂取は危険です。とはいえ桜餅の葉に入っている程度の量では問題ないとのこと。葉を「食べる」派の皆さんはどうぞご心配なく!

※数値やデータ、用語は執筆時点のものであり、常に最新であることを保証するものではありません。
※記事中のURLはリンク切れになっている場合がありますのでご了承ください。
※その他の免責事項に関しては当サイトショッピングページの個人情報保護ポリシーをご覧ください。

PAGE TOP