脂肪燃焼だけじゃない! L-カルニチンのスゴ技
ラム肉のヘルシーパワーに注目
BSE(牛海綿状脳症)問題の影響や健康志向もあり2006年に全国的なブームとなったジンギスカン。ラムやマトンなどの羊肉は牛や豚、鶏と比べて独特のクセを持つにもかかわらず、ヘルシーなイメージから人気を集めました。とりわけ注目されたのが、豊富に含まれる「L-カルニチン」の脂肪燃焼効果です。ただしL-カルニチン自体が脂肪を燃やすわけではありません。
カルニチンはアミノ酸の一種で、そのうち脂質の代謝に利用されるのがL-カルニチンです。体内の脂肪酸はミトコンドリアの内部で燃やされエネルギーへと変わりますが、L-カルニチンは脂肪酸をミトコンドリアへと運ぶ役割を担います。つまり「脂肪を燃焼する」のではなく「脂肪の燃焼を促す」というわけです。
L-カルニチンは動物の筋肉や肝臓にも広く存在し、身近な食材では羊肉のほか牛肉の赤身などに特に多く含まれます。ヒトの体内には約20gのL-カルニチンがあり、そのほとんどが筋肉細胞に存在します。肝臓や腎臓内でリジンやメチオニンといったアミノ酸から合成されますが、その量は成人で1日に約10mgとわずかなので、お肉など食べ物で必要量を補給する必要があります。
循環器をサポートする働きも
心筋にも含まれ、心臓を動かす手助けをするL-カルニチン。ダイエットにうれしい脂肪燃焼促進だけでなく、循環器への効果も期待されています。慢性安定狭心症の方が体を動かす際に痛みを軽くするなど、運動に対する耐性を向上させる働きが。またうっ血性心不全の症状を改善したり心筋梗塞発作後の合併症や死亡率を低減させ、末期腎疾患などに対しても有効性が示唆されています。
加齢に伴いお肉を食べる量が減ってくると、L-カルニチンが不足しがちに。年を重ねていくほど、意識してお肉、特にラム肉や牛の赤身肉を食べるようにしたほうがいいようですね!
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