冬こそ野菜! βカロテンで免疫力UP!
牛も摂ってるカロテノイド
バターには黄色味の濃いものと淡いものがありますよね。あの色の違いは何でしょう? そもそも牛乳は白いのになぜバターは黄色くなるのでしょうか? 実は牛が食べている餌に関係があります。
春から夏、青々とした新鮮な牧草を食べて育った牛の乳から作るバターは黄色味を帯びます。理由は青草に含まれる「カロテノイド」。動植物や微生物が持っている黄色や赤色、橙色の天然色素で、牛乳の中では脂肪球の膜に包まれて見えませんがバターになると膜が壊れて出てきます。秋から冬に牛が食べる干し草やコーンなどの飼料にはカロテノイドが入っていないので、その牛乳から作るバターは黄色くなりません。
600種類以上あるといわれるカロテノイドの一つに「βカロテン」があります。
抗酸化力と免疫機能アップなどに注目
βカロテンは、ニンジンやカボチャ、ホウレンソウ、小松菜、モロヘイヤといった緑黄色野菜に多く含まれる栄養素。ヒトの脂肪組織に蓄えられ、肝臓や小腸などに吸収されます。他のカロテノイド同様に強力な抗酸化作用を持ち、胃がんや更年期前の女性の乳がん予防に有効という報告もあるほか、関節の軟骨がすり減ることで起きる変形関節炎の進行を遅らせる効果も期待されています。
βカロテンは必要に応じてビタミンAに変換されることから「プロビタミンA」の別名もあります。ビタミンAとしての働きで知られているのは、夜盲症予防や視力低下抑制です。ビタミンCやE、亜鉛などと一緒に摂ると加齢黄斑変性症(高齢者に多い眼疾患)の防止にも役立つといわれています。また皮膚や粘膜の保護・強化、免疫機能アップ、お肌の新陳代謝促進作用もあります。
夏野菜のカボチャが冬においしくなるワケ
さて、冬のオススメ緑黄色野菜にカボチャがあります。厳密にいうとカボチャは冬野菜ではなく夏野菜になりますが、夏から初秋にかけて収穫された後2、3カ月貯蔵することで追熟してデンプンが糖へと変わり、甘くホクホクになるので冬が食べ頃なんです。ちなみにカボチャに含まれる別のカロテノイド「ルテイン」も強い抗酸化作用を持ち、眼病予防などに役立ちます。
煮つけや天ぷら、焼き物、サラダ、ポタージュ、スイーツなどなど……。冬はいろんなカボチャメニューでβカロテンをたっぷり補給しましょう!
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