身も心もリセット! 温泉で疲れが取れるワケ
泉質は関係なかった!?
お風呂に入ると一日の疲れが吹き飛びますよね。温泉だとさらに効果倍増! でも家のお風呂と温泉って何がそんなに違うんでしょうか。
入浴には温熱、浮力、水圧という3つの物理的作用や、体の汚れを取りすっきりする作用などがありますが、これらは温泉も家庭のお風呂も同じです。
温泉には源泉によってさまざまな泉質があり、それぞれどんな症状に効くかという「効能」がうたわれています。環境省でも、効能にあたる「適応症」と、逆に健康が悪化する危険性のある「禁忌症」を定めています。
ただヨーロッパの温泉保養地で盛んな「飲泉」のように、温泉水をコップに汲んで直接飲むならまだしも、浸るだけで人間の皮膚から吸収できる量はごくわずか。症状に合わせた湯に入ることは決して無駄ではありませんが、薬効成分で特定の病気を治すというより、症状や苦痛を和らげたり、健康を増進する程度と考えておいた方がいいかもしれません。
ちなみに適応症や禁忌症は、最新の医学的知見によりそのつど修正されます。以前は妊娠中の女性は温泉に入ってはいけないとされていましたが、現在は「科学的根拠がない」として禁忌症からは削除されています。
「日常から離れる」ことが重要なポイント
「○○温泉の湯」と書かれた家庭用入浴剤を使えば、何もわざわざ遠いところまで出かけていかなくても家にいながらにして温泉気分が味わえるような気もしますが、それでも温泉に行く方がリラックスできる理由がちゃんとあるんです。
「転地療法」という言葉をご存知でしょうか。これは、生活空間と全く異なる、気候などの環境が良い場所に長期間滞在して体を休め病気を癒す療法。温泉地に行く(湯治)のも、この転地療法の一種とされています。
慌ただしい日常から解放され、澄んだ空気や美しい景色、旅の宿での至れり尽くせりのおもてなしや土地の滋味など、さまざまな「非日常」を味わうことで気分転換になり心も体も休まる。湯治の利点はここで、温泉の湯に浸ることもその要素の一つというわけです。
温泉療法で十分な効果を得るには2〜3週間程度の滞在が必要ですが、お金もかかるし忙しい現代人にはなかなか。でも近場を日帰りするだけでリフレッシュ効果はあるのだとか。だからせめて旅行先では、おうちのことは忘れてなるべくゆったりとした気分で過ごすようにしましょう。
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