「絶対焼かない!」もいいけれど……ビタミンD不足にご注意!
紫外線がくれる栄養もある!?
みなさん夏の日焼け対策はバッチリですか? 紫外線はお肌の天敵ですが、実は日光を浴びることで作られる栄養素もあるんです。
ビタミン類としては珍しく体内で作り出すことができるビタミンD。人間が紫外線を浴びると、コレステロールを原料にして皮膚の中で生成されます。
ビタミンDは骨の生育に必要なカルシウムの濃度に深く関与。腸からのカルシウム吸収を促したり、カルシウムが尿から排出されるのを抑えたりすることで、血中のカルシウム濃度を高めてくれます。また免疫への作用やさまざま疾患の予防効果も指摘されるなど、体の中で重要な役割を果たします。
不足すると骨軟化症や骨粗しょう症といった病気の原因に。特に乳幼児や妊婦、若い女性、高齢者は要注意です。最近では「子どものうちから紫外線対策を」という声も出ているようで、ますます紫外線に当たる機会が減っています。
適切な日光浴方法と有効な食べ物は?
そうはいってもシミ・シワの原因にもなる日焼けなんかしたくないですよね? でもご安心を。ビタミンDの生成に必要な日光浴時間は、紫外線により皮膚に直接的な影響が出始める時間の約3分の1で済みます。日本人に多い皮膚の感受性(スキンタイプIII)の場合、夏期(7月)なら紫外線の強さがピークとなる真昼の時間帯を避けて顔と手に10分〜20分弱程度日光を浴びれば十分。日焼け対策を併用して上手に日光浴は可能です。
もちろん食べ物でもビタミンDを補えます。食品100g中の含有量ではしらす干しやカツオの塩辛、キクラゲなどが上位に来ますが、これらは一度の食事でたくさんは食べられません。効率がいいのはマイワシやニシン、サケなどの魚です。何より塩焼きや丸干し、フライ、薫製、水煮などさまざまな調理法で食べられるので飽きが来ないのがいいですね。魚ほどではありませんがマイタケやシイタケ、卵黄などからも摂取できます。
日焼け止めを塗ると即ビタミンD不足に、というわけではありませんが、過剰にガードするあまり体に必要な栄養が足りなくなったら本末転倒ですよね。
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