麹発酵 黒豆搾り

発酵黒豆をギュッと搾ったピュアな黒豆ドリンク
日本健康医学会賞受賞

コラム まめばなし

紙一重? 「腐敗」と「発酵」の関係とは

2017/07/14 食べ物のチカラ   

「腐敗」と「発酵」の違いって何?

食中毒の原因ともなる「腐敗」と、私たちの健康にうれしい効果がいっぱいの「発酵」。この二つの違いは一体何でしょう?

暑くなると食材や料理が早く傷みやすくなり、食中毒が発生しやすくなりますね。「腐敗」とは、増殖した微生物の作用により有機物が変質することを言います。変色や異臭、カビなどの現象が見られ、食べ物の場合は食用に適さなくなり、食べてしまうと健康被害が生じることもあります。

同じく、増殖した微生物により有機物が変質する現象がもう一つあります。それが「発酵」です。ヨーグルトやチーズ、漬物などでおなじみ乳酸菌や、パン生地を膨らませるイースト菌、そしてお酒造りに欠かせないコウジカビ(麹菌)など、発酵=微生物の力は私たちの食を豊かにしてくれるばかりでなく、美容や健康などさまざまなメリットをもたらします。

腐敗と発酵。同じ微生物の作用による現象ですが、実は両者を分ける境界線はとても曖昧で、一般的には、人にとって有益なものが「発酵」と呼ばれているのです。

「悪さをする」麹菌も!?

腐敗の原因となるカビにも、食品加工に利用され人間の役に立つものがあります。とりわけ日本人にとって身近なものといえばコウジカビではないでしょうか。コウジカビはお酒やみそ、しょうゆ造りに使われるほか、かつお節の製造工程でもカツオブシカビというコウジカビの一種を噴霧し熟成を促します。

焼酎や日本酒造りに使われるコウジカビには、稲由来の黄麹菌(アスペルギルス・オリゼー)、クエン酸を大量に産生する黒麹菌(アスペルギルス・アワモリ)、黒麹菌の突然変異から生まれ、同じくクエン酸を産生する白麹菌(アスペルギルス・カワチ)などがあります。これらのコウジカビは発酵食品を作る際に重要な役割を果たしますが、一方で一部のコウジカビには、まれに人に感染して病気の原因となるものや、食品に発生しカビ毒を産生するもの(アスペルギルス・フラバス)もあります。

微生物も使い方次第。私たちは長い歴史の中で、微生物と共に暮らしながら、その力を上手に利用してきたんですね。

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