夏こそ生かそう! お酢のおいしいチカラ
人類最古の調味料!?
夏はお酢を使ったさっぱり味の料理が食べたくなりますね。先日朝の情報番組で紹介されていましたが、今ちょっとしたお酢ブームが来ているそうですよ。
お酢は穀物や果実など糖質を含む原料から作った醸造酒に酢酸菌を加え発酵させた調味料。英語のvinegarの語源であるフランス語のvinaigreも「vin(ワイン)+aigre(酸っぱい)」という意味です。原料の種類によって、主に米酢や黒酢などの穀物酢と、リンゴ酢やブドウ酢などの果実酢に分類されます。
食塩と並ぶほどの歴史を持ち、紀元前5000年ごろのメソポタミア南部(後のバビロニア)の文献にはすでに登場しています。当時はデーツ(ナツメヤシ)や干しブドウからできた果実酒を酢酸発酵させてお酢を作っていました。野菜を酢漬けしたピクルスも、紀元前2000年ごろにはあったといわれています。
「ツン」を抑えていいとこ取り!
お酢の持つ健康効果に人類は早くから注目していて、紀元前4世紀にはさまざまな病気の治療にも用いられたそうです。実際に、お酢には血糖値や血圧の上昇を抑える効果が認められ、糖尿病の予防や高血圧リスクの軽減にもつながると考えられています。減塩の回にも書きましたが、酸味による刺激は塩味などの味の濃さや強さを感じやすくする働きもあり、上手に取り入れれば生活習慣病の原因である食塩の取り過ぎを防げます。動物実験の段階ですが、血中コレステロール値の低下や骨粗しょう症などの予防効果も期待されています。
お酢の酸味は唾液の分泌を促し食欲を増進させます。また微生物の増殖を抑える働きを利用し、お弁当箱をお酢で拭いて食べ物が傷むのを防いだりします。まさにこれからの季節にぴったりの調味料といえますね。
お酢特有のツンとくる感じは酢酸によるもので、ほかの調味料と合わせたり加熱したりすればある程度抑えられます。苦手な人は調理法を工夫しておいしく取り入れてみてはいかがでしょう。最近はヨーグルトやアイスクリームにかけたり、フルーツビネガーをいろいろな飲み物で割るスタイルも人気ですね!
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