ミネラルバランスを保持! カリウムは減塩の強い味方
食塩摂取、意外な食べ物からも……
5月17日の「高血圧の日」に合わせて、国立研究開発法人の医薬基盤・健康・栄養研究所が日本人成人の食塩摂取源となっている食品ランキングを発表しました。
1位は「カップ麺」で、1日当たり5.5gの食塩を摂取しているのだとか。2位はインスタントラーメン(5.4g)、3位は梅干し(1.8g)で、以下高菜の漬物、キュウリの漬物(ともに1.2g)、辛子明太子(1.1g)と続きます。意外なところでは12位にパンがランクイン。誤差はありますが6枚切りの食パン約1枚とタラコ約1/4腹の食塩相当量はだいたい同じと考えていいようです。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2015年版)による食塩の摂取目標は男性が1日8g未満、女性が1日7g未満。カップ麵やインスタントラーメンだけでもかなりの摂取量なわけですが、以前にも触れた通り、スープを残せばかなりの減塩になります。
ナトリウム排出にはカリウムも重要
ナトリウムの尿排泄を促すカリウムを多く含む食品を取るのも有効。カリウムは体液の浸透圧に関わり、細胞内外のミネラルバランスを維持してくれる重要な栄養素です。
日本ではWHOのガイドラインにある1日3510mg以上という数値を参考に、高血圧予防のための望ましい摂取量として成人男性1日3000mg、女性1日2600mgを目標値としています。カリウムは普段の食事で十分摂取できますが、男女ともに摂取量はまだまだ目標値に達していないので、食塩摂取量を抑えると同時に意識してカリウムを取るようにしたいものです(※)。
どんな食べ物に多いの?
カリウムは果物や野菜、魚、海藻をはじめ多くの食べ物に含まれています。お勧めは果実類ならバナナやメロン、アボカド、魚ならメカジキやゴマサバ、サワラなど、ほかにはマンゴーやあんずなどのドライフルーツ、サツマイモ(焼きいもや干しいも)、ホウレンソウ、ひきわり納豆など。加工するに従いそれだけ含有量が減少するので、なるべく生か単純な調理・加工法を選ぶのがコツです。
野菜や魚、海藻などは調理の過程で食塩も加わってしまうので、ハーブやスパイス、酢や果汁などを活用して上手に減塩しましょう。
※腎障害のある方は高カリウム血症の原因となるので、カリウムの過剰摂取に注意してください。
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