しっかり寝てる? 睡眠不足は健康に深刻なリスク
日本人は睡眠不足? それとも……
「ちゃんと寝ているはずなのに、なぜか昼間とても眠い……」なんてことはありませんか? 実はそれ、睡眠時間が足りていないのかもしれません。
皆さんは毎日どれくらいの睡眠時間をとっていますか?
厚生労働省の「国民健康・栄養調査(2018年)」を見ると、1日の平均睡眠時間が6時間に満たない人の割合は、男性が30代で47.0%、40代で45.7%、50代で46.6%といずれも半数近く。女性は30代が35.1%と少し低めなものの、40代は46.4%、50代は過半数の54.0%となっています。
そして、男女合わせて「睡眠で休養が十分にとれていない」と感じている人が、30代で33.4%、40代で31.4%、50代で27.6%もいるという結果に。
日本人の睡眠時間は、世界的に見ても短いようです。OECD(経済協力開発機構)が加盟国やパートナー国を対象に調査したデータ(2019年)によると、一日の平均睡眠時間は日本の442分が最も短く、最長の南アフリカと111分も開きがありました。
慢性の寝不足は健康トラブルに!
442分(7時間22分)という睡眠時間は、果たして少なすぎるのでしょうか。アメリカで2002年に行われた調査では、最も死亡率が低いのは睡眠時間が約7時間の人で、それより短くても長くても死亡リスクが高まるという結果になったそうです。
このことからも、日本人の平均睡眠時間は決して少なすぎるわけではないことが分かります。一方、6時間未満の方は少し注意が必要です。
寝不足で昼間に眠くなることは誰にでもあること。でもあまりの眠気でまともに起きていられない「過眠」といわれる状態までいくと、生活に支障を来しかねません。
慢性的な睡眠不足が「睡眠負債」として蓄積されると、体や心にさまざまな悪影響を及ぼします。記憶力や判断力、意欲の減退により生活の質や仕事の能率が下がるだけでなく、抑うつなどの精神疾患を引き起こします。またホルモンの分泌や代謝を阻害し交感神経の緊張をもたらすほか、高血圧や肥満、糖尿病、心疾患といった生活習慣病、認知症などにもつながる恐れがあります。
日中、我慢できないほどの眠気に悩まされている方は、自分の睡眠時間を見直してみてはいかがでしょう。とはいえ起きる時間をずらすのは難しいでしょうから、夜型の生活を改めるなど、少し早めの就寝を心掛けてみてください。
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