一日の始めが肝心! 血糖値を左右する「セカンドミール効果」
朝食、何食べてますか?
皆さん、朝はパン派ですか? それともご飯派? 朝食抜きは体に毒ですよ。実は「一日の最初に食べるもの」が結構大事って知ってましたか?
「セカンドミール効果」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。食後血糖値の上昇度を表すGI(グリセミック指数)の提唱者、トロント大学のデヴィッド J.A. ジェンキンス教授が1982年に発表した理論で、1回目の食事(ファーストミール)で糖質を控えゆっくりと消化される食物繊維を多めに取ると、2回目の食事(セカンドミール)以降も血糖値を低くキープできるというもの。朝食に大麦を食べた人と白パンを食べた人とを比較したところ、お昼には同じものを食べたにも関わらず、大麦を食べた方が糖質吸収を抑えられたという実験結果があるそうです。
効果的な朝食はこれ!
セカンドミール効果を発揮する朝食としては、ご飯やパンよりもシリアル食品、特にえん麦や大麦、トウモロコシなどの穀物にナッツ、ドライフルーツなどを混ぜたグラノーラがバランスがよいようです。
炭水化物は糖質(糖類やデンプンなど)と食物繊維からなる栄養素。グラノーラの穀物に含まれる炭水化物は総量こそパンとあまり差はありませんが食物繊維を豊富に含んでいます。牛乳やヨーグルトなどを加えれば、カルシウムや乳酸菌も一緒に取り入れられます。
「でも朝はパンじゃないと調子が……」という人には、白いパンより小麦やライ麦の全粒粉パンがお勧め。食物繊維の量が、精製した小麦粉(強力粉)の4倍以上にもなるからです。
お米も玄米にすれば白米よりは食物繊維を取れますが、グラノーラや全粒粉パンに比べると少し分が悪いので、「朝は断然ご飯!」派の人は、少し量を減らして葉物のおひたしを加えたり、おみそ汁の具をワカメやナメコにするなど工夫してはどうでしょうか。
むやみに炭水化物を敵視して食物繊維の摂取量まで減っては本末転倒。とはいえ食後血糖値の急上昇によって引き起こされる糖化や糖尿病、心臓病、動脈硬化といった生活習慣病のリスクを考えると、やはり朝の主食選びは一日のカギを握りそうです。
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