酸化より怖い!? 老化の原因「糖化」とは?
おいしそうな焼き色、でも実は……。
パンケーキやお好み焼き、焼き肉、ギョウザ、揚げ物、カレーにコクを加える炒めタマネギ……。香ばしい風味はもちろん見た目にも食欲をそそるあの焼き色や焦げ目は、アミノ酸と糖が加熱で結びつき褐色化する「メイラード反応」によるもの。
おいしそうな香りと色を生むメイラード反応ですが、実は老化を進行させる原因にもなることが明らかになってきました。
本当は怖い体の“コゲ” 老化や病気の原因に!
メイラード反応のような、揚げたり焼いたりしてタンパク質や脂質が糖の分子と結合する化学反応を「糖化」といいます。糖化によってできる物質がAGEs(Advanced Glycation End Products、エージス)※。日本では「終末糖化産物」「糖化最終生成物」「後期糖化生成物」などと訳されています。
摂取したAGEsは約10〜30%が体内で消化・吸収され、うち7%ほどが長期間とどまりコラーゲンや皮膚、血管や内臓、骨などを傷つけ、本来の機能を低下させます。その結果お肌のターンオーバーや弾力性・柔軟性、保湿力が妨げられ、黄ばみやくすみ、シワ・シミなど老化の原因に。
また糖尿病や心臓病をはじめ動脈硬化、慢性腎不全、アルツハイマー病、がん、難聴、白内障などさまざまな病気も引き起こすといわれています。しかも外だけでなく、体内の余分な糖類(単糖)もタンパク質と結びついて糖化反応を起こします。
“コゲ”をブロック! 「抗糖化」のコツ
とはいえ、糖分は人間の活動に必要な栄養素です。抗糖化に重要なのは「血糖値を急激に上げないこと」。どんなことに気を付けたらいいのでしょう。
まず血糖値の上昇する割合を表すGI値が低い食品を選びましょう。調理法はAGEs生成量が多い「焼く」「揚げる」より、「生のまま」「ゆでる・蒸す」が理想的。「煮る」なら低温調理がオススメです。
食べる順番も重要です。最初は食物繊維を多く含む野菜やキノコ、海藻類を、次に肉や魚などのタンパク質、最後に炭水化物の順番にゆっくり食べると血糖値の急激な上昇を抑えられます。レモンなどに含まれるクエン酸も糖質の吸収を緩やかにします。
血糖値は食後30分〜1時間で最も上がり、ここでAGEsが生成されます。食後は15分ほど休んだら、20分程度のウォーキングや軽い筋トレを行うのもAGEsをためない秘訣です。
でもこんがり焼き目の付いた料理っておいしいですよねー。生活習慣として無理なく続けられる程度に心がけていきましょう!
※AGEとも
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